ビキニ環礁シンジケート

書くことが楽しい

うまく分類する方法しない理由

 今記事のカテゴリ分けですっごく悩んでて。全部未分類ってのも味気ないし、なんつーかそんなブログ取っ付きにくいじゃん。たとえば、他人と友達と恋人と家族が全部一緒くたになっちゃってる人たちがいるとしてさ。自分の家へ帰った時にいきなり電気がついて、知らない奴が部屋の奥からケーキを運んできて、今日お前の誕生日だろ、つって、他の奴らもニヤニヤしながら口々にハッピーバースデー! おめでとー! みたいな。クラッカーがあちこちから鳴る中、見たこともない女が照れながら現れて、来年もずっと一緒に居ようねとか言ってプレゼントをくれたりしてさ、そのプレゼントを開けてみたら、おばあちゃんいつもありがとう、とか書いてんの。でもそいつら、全員赤の他人。未分類ってこんな世界観なわけ。俺、今、これを書きながら怯えきってるよ。怖過ぎる。

 そうじゃなくてもさ、このブログをわざわざ読みに来てくれてる人なんてよっぽど暇を持て余してるか、4G回線に親を殺されてどうしても通信制限に引っ掛かりたい人か、それかあとは俺のことを完全に恋愛対象として見てるってパターンだけじゃんか。実際、一つどころか全部に当てはまってそうな人がチラホラ居るし、そうなると、パケットを浪費することと俺だけが生き甲斐になってる人たちってことで、本来、俺の好きな人の話なんて聞きたくないはずなんですよね。モヤモヤしちゃうから。

 だから自分も含めて、その人が好きなカテゴリの記事だけを集めて読めたら良いななんて思いながら、俺フィクションも書いてたからさ、とりあえずしばらくの間は「記事」「創作」で分けてて。で、ある日急にハッとして、いやいやいや、全く好きな人問題の方が解決してないじゃんって。あわてて「好きな人について」「好きな人じゃないことについて」「創作」に分類し直した。ならまたすげー問題が起こって。

 書いた記事、全部「好きな人について」に分類される。いやー想定外だわー。ほらだってさ、ダラダラと一つの記事に四千字も五千字も書いてたらさ、途中に一つや二つくらい好きな人のこんなところが好きとか、好きな人は寝顔が天使過ぎるに違いないみたいな話が入るわけでしょ? 入るよね? 俺ここからおかしくなってる? 入るんだよ。俺はおかしくない。おかしいのはお前だ。

 で、強引に話を戻すけど、好きな人の話が入ってしまうとそれはもう記事のカテゴリとしては完全に「好きな人について」にしなきゃいけないわけで、事実こうやって書いてる間にもまた一つ「好きな人について」に分類されそうな記事が出来上がってる。

 んーどうしよっか。たとえばじゃあ、その記事の主題が好きな人についてじゃないなら「好きな人じゃないことについて」ってカテゴリに分類する、っつーことにしても、結局そっちでも好きな人の話をしているんだから当初の目的は達成されないわけだし、そもそも俺が世界を測るために使ってる物差しがメートル法じゃなく好きな人法を採用している以上、今日は会社の同僚と近くの有名なパスタ店へ行きました(^o^) でも、何だか味気ないなって思ってたら、そっか、足りなかったんだ、好きな人の笑顔っつー名のスパイスが……。みたいなさ、全てがそういうテイストになっちゃうもんだから、「好きな人じゃないことについて」なんてカテゴリに分類される記事は本来あり得ないんだよ。

 まあこんなの全部まとめて「妄言」にでも分類しとけば解決するんだろうけど、いくらなんでもそれは悲しい。いつか好きな人との間に子どもができて、その子どもがこのブログを読んだ時、自分の父親が書いた「妄言」にカテゴライズされた母親との恋物語を読んだらどんな気持ちになるんだろうって考えてみたんだけど、そんなの爆発じゃんか。普通に父親のブログを見つけた時点で終わりなのに、それが「妄言」ならもうそれは爆発じゃん。なんか名言みたいになったけど。妄言は爆発だ、みたいな感じになっちゃったけど。

 そんなこんなでどうしようどうしようつってしばらく悩んでたんだけど、よしもうこんな時は他人の知恵を借りるに限るなと、会社の同僚を飯に誘って上記の内容をそのまま相談してみました。したっけその同僚、何故か苦虫を噛み潰したような顔してたよね。

 俺それ見てびっくりしちゃって、え、大丈夫? ちょっとすみませんー! この料理苦虫入ってるんですけどー! って店員にクレームを入れたりしてたんだけど、結局その同僚は、うーん、まあなんだろ、たとえば、好きな人の部位ごとに……、って絞り出すように言った。

 んなことあり得るのかよっつー。どこのブログがカテゴリを「顔」とか「脚」みたいにしてんだよ。そんなのエクゾディアが更新してるブログだけじゃん。ねーけど。俺、こんなことを本当にわざわざ書きたくないんだけど、エクゾディアが更新してるブログなんてものはないんだよ。そもそもこのブログを読んでる人たちが、今日は久し振りに口元を褒めてる記事を読みたいなー、あっそうだ、この「顔」カテゴリから……おっ、発見! これすごく便利だなー! ってなるわけなくない? 仮に読者の間ではそうなってるとしたら、それは俺、もう、ブログを辞めるわ。未分類の時より断然怖え状況だし。まあだから、結局名案も浮かばないまま、今まで通りとりあえず「好きな人について」「好きな人じゃないことについて」「創作」の三つを置いて、その時自分が書きたいことの主題がなんだったのかで分類することにしたんだけど、何か他に良い案があったら教えてください。

 そういえばこの同僚とご飯を食べてる時、好きなタイプは? みたいな話になって、そいつは、優しい人が好きカナ……? みたいなことを言ってたんだけどさ、この答えってマジで意味がなくない? その受け答えをされても俺は少しもその人の好きなタイプの理解へ近付けないわけじゃん。へー! なるほど! 優しくない人はタイプじゃないんですね! つって。意外だねー、優しい人かー、たとえば、えっと、陛下? みたいな。いや、あの、申し訳ないけど、優しい人が好きなのは全員だよ。

 物理学や化学の世界では「無視可能性」つー、それがあまりにも小さな確率だったり、稀な例外だった場合には、その可能性を無視しても構わないって言葉があるんだけど、優しくない人が好きなんてパターンは、まさに無視可能性つーことで、初めから考慮なんかしてないわけじゃん。私、徹底的に折檻されないとダメなんです、だから優しくない人が好き、みたいな、そんなパターンはそもそもこっちの選択肢にもないわけで。

 何もそんなに怒らなくっても、みたいに思われるかもだけど、ほんとみんなにはちゃんと考えて欲しくってさ、好きなタイプは? うーん優しい人かな、つーやり取りで浪費された十秒間で何が出来ると思う? 言っておきますけど、十秒もあればおっぱいを揉んだ後にありがとうってお礼を言えますからね。そうなんです、今ハッとした顔をしてる人たちはもう気付いたんだろうけど、これはただ他人の十秒間を無駄にしたっつーだけの話じゃなくて、おっぱいを人から奪ったんだよ。言わば「おっぱい可能性」を奪ったの。言わば、とかいってうまいことまとめようとしたけど別にうまくなかったし、こんなところに話が着陸すると思ってなくて俺もびっくりしてるんだけど、みんな話について来れてる? 無理そう? 俺もそろそろ無理だよ。大丈夫、君は独りじゃない。

 いや、これがね、たとえば好きなタイプがイケメンだったら分かるの。たしかにイケメンもみんなが好きなんだけどさ、あえて一番にそれを持ってくるってことは、私は他の人よりも顔面を評価しますよっつー意思表示なわけじゃん。他が多少あれでも顔がかなりイケメンなら全然好きになりますよっていうさ。けど優しい人が好きって言ってる人らは、その人が他の女に優しくしてたら不機嫌になるじゃん。ちょっとでも優しくしたら不機嫌になるのに、たとえば何々ちゃんが終電なくしちゃったから俺んちに泊めてあげたんだーつーかなり優しい人だった場合、それはもう爆発なわけじゃん。また爆発したわ。妄言と優しさは爆発って曲、B'zになかった?

 本当にそれが好きなタイプなら、それが誰に向けられたものでもプラス評価になるはずで、実際イケメンが好きな人は、別にそのイケメンが他の人に対してイケメンでも怒らないじゃん、だってそこが好きなところなんだから。要するに自分だけ特別扱いされたいって話なんだろうけど、それは優しさじゃなくて普通に下心だよ。性欲を燃料にして動くやつだよ。

 あ、好きな人がタイプ、みたいなことを言ってる人らは、この段階にも達してない完全に終わってる人たちですからね。なんかいかにもこれが真理っしょ、みたいな顔してっけど、そもそも会話ができてないタイプだから。

タイプ(英:type)[名](スル)

1 型。型式。「古いタイプの機械」

2 ものごとを何らかの基準で分類して、その共通する特性をとりだした型。

        (出典:デジタル大辞泉)

 つまりこれって、異性を何らかの基準で分類した時に、あなたが好きになる異性に共通する特性や傾向は? って問いなわけで、それに対して「好きな人」って答えるのは、病院なら普通に国民健康保険が効くタイプのやつじゃん。治療費が三割負担で済むやつの答えじゃんか。今どれくらいあり得ないことが起こってるか分かります? 記事を何らかの基準で分類した時に、あなたが書いた記事に共通する特性や傾向は? って問いに対して、「記事」って答えてた人に馬鹿にされてるんだよ? 大丈夫?